2011年7月19日、世界最大のファッション小売企業でZaraブランドを所有するインディテックスの取締役会は、マネージング・ディレクターのパブロ・イスラ氏を会長に任命し、創業者アマンシオ・オルテガ氏の後任とすることを承認した。オルテガ氏はスペイン一の富豪であり、フォーブス誌によれば推定310億ドルの資産を持つ世界第7位の富豪であった。当時75歳だったオルテガ氏は1月に書簡でこの人事を発表し、それが同氏のグループおよび取締役会への関与を妨げるものではないと述べていた。

46歳のイスラ氏は、たばこグループのアルタディスの元共同会長であり、2005年からインディテックスに在籍し、マネージング・ディレクターとして着任していた。涙を浮かべたイスラ氏は取締役会に対し、非常に感慨深い日であると述べ、企業のトップとして、また個人的・倫理的な面においてもオルテガ氏への敬意を表したいと語った。この引き継ぎは、ラ・コルーニャの小さなシャツ店から事業を築き上げた一族の人物によって設立され、運営されてきた企業における転換点であった。

オルテガ氏の個人資産と残された役割により、一族と事業とのつながりは保たれた。鉄道員の息子として13歳で学校を離れた同氏は、1975年にラ・コルーニャで最初のZaraブティックを開店し、1988年にはポルトガル、1989年には米国、1990年にはフランスへと拡大した。同氏は取締役会に留まり、インディテックスを支配する持株会社を通じて最大株主であり続けた。

同社は非家族出身の経営者の下で成長を続け、イスラ氏は後に2022年に会長職をオルテガ氏の娘マルタ氏に譲った。

オルテガ氏は取締役会に留まり最大の所有者であり続けたため、一族のグループに対する財務的・戦略的関心は引き継ぎによって終わることはなかった。

すでに社内にいた非家族出身のプロフェッショナルであるイスラ氏を指名したことで、突然の外部登用も強制的な家族内承継も避けられた。

イスラ氏は2005年からマネージング・ディレクターを務めていたため、2011年に会長職に就く前からすでに事業を熟知していた。

日常的な会長職から離れることで、オルテガ氏はプロフェッショナルが事業会社を運営する一方で、所有権を通じて支配を維持することができた。

創業者は会長職を非家族出身のプロフェッショナルに譲りながらも、一族の所有権の行く末を保つことができる。したがって、あらゆる家族経営企業がすべての役職に家族を据える必要はない。

パブロ・イスラ氏は10年以上にわたりインディテックスを率い、時価総額で世界最大のファッショングループへと成長させ、Zara以外のブランドも買収した。2022年、同氏は最高経営会長職をアマンシオ氏の娘であるマルタ・オルテガ氏に譲り、同氏は創業者の血筋から最高位の座を継承した。一族の所有権の行く末は10年にわたる非家族経営を通じて保たれ、次世代の準備が整ったときに一族の人物へと戻った。

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出典

  1. Billionaire Zara founder stands down as chairman The Daily Star · thedailystar.net ·
  2. Changing of the Guard at Inditex WWD · wwd.com ·
  3. The Board of Directors of Inditex agrees to appoint Marta Ortega as Chairwoman and Óscar García Maceiras as Chief Executive Officer Inditex · inditex.com ·