ハーシュ・マリワラは、一族のボンベイ・オイル取引事業を、パラシュート・ココナッツオイルとサフローラを擁するインドの消費財大手マリコへと育て上げた。ほとんどのインドの創業家と異なり、彼はかねてから所有と経営は分離されるべきだと主張していた。早くから取締役会を専門経営者化し、自分の子供たちが自動的に会社を経営するわけではないと公言していた。

2014年3月、マリコは、2004年にマーケティング責任者として入社し2007年にインドCEOとなっていたサウガタ・グプタが、2014年4月1日付でマネージング・ディレクター兼CEOを引き継ぐと発表した。当時63歳だったマリワラは会長としてとどまった。すべての事業責任者とグループ機能はグプタへの報告に移り、経営権の移譲は儀礼的なものではなく実質的なものとなった。

この引き継ぎは定着した。グプタはその後10年にわたりマリコを率い、二つの伝統的なオイルブランドを超えて食品とプレミアム・パーソナルケアを拡大した。2025年には取締役会が彼を2028年3月までMD兼CEOとして再任した。一方、マリワラの取締役会への残留は明示的に非業務執行取締役としてであった。創業者は影のMDではなく、助言者(メンター)となった。

プロのMDがパラシュートとサフローラのメーカーであるマリコを10年以上にわたり経営した。取締役会はグプタの任期を2028年まで延長し、マリワラは非業務執行会長としてとどまった。

マリワラは早い段階で、マリコは専門経営者が経営し、一族はガバナンスの役割を担うと決めた。

グプタは10年来の社内出身者であったため、後継者は就任前からブランドと文化を熟知していた。

すべての事業責任者が新MDに報告する体制により、経営権の移譲は初日から完全なものとなった。

非業務執行会長としてとどまることで、マリワラは後継者の足を引っ張ることなく指導することができた。

創業者による承継は、創業者が本当に一歩引いたときに定着する。会長の座と文化は保持し、経営の肩書きは手放し、後継者には自身の実績に基づいて再任させるのである。

2025年時点でもマリコはグプタの任期を延長していた。2028年3月までの2年間の任期であり、マリワラは非業務執行の立場で創業者会長としてとどまっていた。2014年のこの動きは現在、インドにおいて、創業家が支配する消費財企業における創業者から専門経営者への承継のモデルとして引用されている。

出典をたどる

出典

  1. Harish Mariwala steps down as Marico MD, Saugata Gupta to take over NDTV Profit · ndtvprofit.com ·
  2. Marico extends CEO Saugata Gupta's term for 2 years The Economic Times · m.economictimes.com ·